夏が始まった頃の
ひんやりした校舎
オキナワへ行こう
一緒に行こう
あっちで待ち合わせたっていい
オキナワヘ行こう
ドキドキした
行きたくて 行きたくて
突然、
目前に広がろうとしている、遠い南の果ての風景
夢でさえ
旅へ出ようなんて思っていなかった夏なのに
「オキナワへ行こう」と思った瞬間から、
行かない理由なんてなかった
お金なんてなかったけれど
行けない理由は何処にもなかった
三人で船に乗り
東京を飛び出した
不思議な組み合せ
だけど、
何の違和感もなかったのが
今でも不思議に思う
吸い込まれそうな夜の海
見上げれば、
吸い込まれそうな星空
甲板に寝っころがって
見つめた
私たちと海と空以外は
何もない
船の上
キラキラ輝く昼間には
イルカたちが遊びにきた
泳ぎの得意な彼らさえ
船のスピードにはかなわない
信じられないくらい
かわいかった
いつの間にか
白かった皮膚は焼け、
二晩寝て、目覚めたら
そこには
見た事もないような
碧い海が広がっていた
オキナワの休日の過ごし方
マングースに鍾乳洞
ソーキそば
チャンプルー
A&Wにブルーシール
まだまだ沢山食べて呑んで
走り回って
海はどこまでも美しく
空は青かった
柔らかな音
柔らかな風
柔らかな出会い
優しい時間
それから
小さな船に乗り
島へ向かった
小さな島へ
無人島にも行った
色んな顔を思い出す
今でもそこにいるようで
もうどこにもないようで
その全てが
島のそこら中に溶けている
あの星を覚えている?
あの海の輝きを覚えている?
あの透明な海
あの魚たちを覚えている?
あの島を覆う植物たちを覚えている?
あの笑顔と
あの笑い声
あの優しさを覚えている?
忘れるわけない
出会った全部を忘れたって
名前や言葉を忘れたって
あそこで
感じた事の全ては
忘れない
あの旅で
私の中の
何かが溶け出した
遠い記憶
旅の記憶
こうやって、
ずっとずっと、旅をしてきたんだね
こうやって、
何度でも、出会ってきたんだね
オキナワに溶けたとき
身体がその事を思い出したんだ
あれから12年
ひとりは、オキナワの美しい女性に恋をして
あの場所をもう一度旅している
ひとりは、新しい命を宿している
私は、そうね・・・
旅の途中
いつかまた
訪れよう
あの懐かしい島へ
愛する人も一緒に
きっとまた
とびっきり賑やかなのだろうね
コメントのテスト。
ついでに宮古島の写真の説明。
宮古島は、次の年に、沖縄が忘れられなくて、行ってしまった島。
2ヶ月くらい、ショットバーでアルバイトしつつ、住んでいました。
投稿情報: Ryoco | 2008/01/10 21:15