Definitively, I wanna go for a trip but I don't have enough money.
これは、12年ほど前に手に入れた、私の初めてのカメラ、FM2です。
ちょっとだけ、視力補正もついています。レンズは、50ミリがついています。他にも2つくらい持っているけど、これが一番好きだった。
もちろんマニュアルなんだけど、私はどうにもこうにもとろいので、ピントをあわせるのがとっても遅かった。
よく、大学の友達にカメラを向けると、『りょうちゃん、まだ〜〜??』と言われていました。
友達は、コンタックスとかハッセルとか、それにあれとかこれとか…色々魅力的なカメラを持っていて、とっても格好よかったけど、私はこのカメラが大好きだった。
このカメラで色々なところへ旅をした。
遠い国へも、ひとり沖縄へも連れて行ったっけ。
通りすがりの人や、ちょっと出会った人、大好きな人たちも、今はこの世にいない人も、いろんな人を撮らしてもらった。
写真学科に入った動機は、不思議かも知れないけど「本が好きだから」だったのだけど、いつの間にか、写真は、とっても愛する行為になっていました。
それから、じっくりシャッターを押すのではなくって、心の動きに合わせてシャッターを切りたくなって、ピントをあわせるのが苦手だった私は、お金を貯めて、canonのオートフォーカスのカメラや、コンパクトカメラ、ポラロイドとか、色々買ってみた。
もう、本当に沢山撮ったなあ。特に、コンパクトカメラで。。
そして現在は、主にコンパクトなデジカメを使っている。
ず〜っと、デジカメにはあまり魅力を感じていなかったけど、macを使うようになってから(私が最初に触ったpcはmacだった)、断然魅力的に見えてきた。
そして、忘れられて行ったフィルムやカメラたち。
でも、やっぱりいいんですよね。レンズを覗いている時間とか、シャッター音とか。
私は、健さんばりに不器用で、寅さんばりに強がりでお人好しなところがあって、どうもうまく道を歩いて行けなくて、時々そんな自分が苦しくなったりして、孤独に塞ぎ込んでしまうんだけど、そんなときにそっと側に感じられるものがある。
そして、それらがあるから私はまだまだここにいたいと思う。
それのひとつは、芸術に感動する心かな。
音楽や、写真や、絵や、文学や詩や…それらに感動してそっと寄り添える時、私は人々と心が繋がっている感じがする。
そして、もうひとつは仏陀の教えかな。
それらに触れる事が出来て、共に在る事は、とても幸せな事だなあと思えます。
my first cameraを覗いて、あの時の視線を思い出そう。
怖い事も楽しい事も、たくさん見て来た。
「これ以上怖い事なんて、これ以上楽しい事なんて、もうないや」って思っても、全て覆すような出会いが待っている。
不安に負けそうなときに、力となってくれる秘密は、きっと必ず私の手の中にある。
みんなもそう。
もう少し。
あと、もうすこしで取り戻せる気がする。
難しく考えすぎてしまったと感じたら、一旦それを手放してみる。
離れてみる。
とにかく歩いてみるのもいい。
素直な心になれたかな。
愛する心を取り戻せたかな。
身体中が、笑っているかな。
そしたら、my first cameraを覗いてみよう。
シャッターを押してみよう。
きっとまた、素敵な風景に出会えるかもしれない。
おともだちへ 追伸:
FM2、触ってみたかったり、覗いてみたかったり、シャッターをきってみたかったりしたら。
そんなときは、いつでも声をかけてくださいな。
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