何だかビューンと慌ただしく一日が過ぎてしまったけれど、何だか楽しかったそんな日。
そんな日の合間に、ふと寂しさがよぎる。
この、馴染んだ空間、馴染んだ風景、話したことのない人も含めて愛着が沸いてしまった人々とも、あと、もう少しでお別れなんだなあ。
そんな想いを振り切るように走った、そんな日。
まだ部屋の花はきれいだけど、こんな気持ちを抱えた夜には、きれいな色の花が欲しいと思って、花屋でチューリップを何本か手にしていたけれど、ふと、レジの横で満開になっていた桜に目を奪われてしまった。
暫く眺めていたら、とても離れがたくなってしまったので、チューリップは諦めて満開の桜の枝を買ってしまった。
持ってみると、天井までついてしまいそうな大きな枝。
おかげで、どこにも寄り道出来ない。
とっても大きな桜の枝を持って、夜へと向かう道を歩いた。
空には、三日月がきれいに輝いている。
さて。
買ってきたはいいけど、そんなに長くて大きな入れ物はなかったんだっけ。
ざっと見渡しても、あるのはピンクのバケツくらい。
どう考えたって、そんな浅いバケツの中で枝が立つ筈もなく、思いつきでミシン糸で固定してみた。
何だか滑稽だけど、我がお部屋に桜がやって来た。
一足先に、満開です。
寂しさは消えず、古本屋で買った岡本太郎『太郎に訊け!』の2巻3巻を読んでみる。今の私、寂しいときの、最良の友は本だったりします。
やっぱりいいなあ。素敵だな。
友達が、長い間、会うことは出来ていたけれど実質離れていた彼氏とようやくゆっくり向き合えたテーブルの席で、泣いてしまったそうだ。やっぱり、ほっとしたんだね。きっと、身体の奥の方からそっと溢れて来たんだね、愛が。
側で受け止めてくれる人がいるって、素敵だね。
みんなの心に、少しでも喜びがある夜でありますように。
LOVE & MERCY
& HUMOUR
Ryoco
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