やけに眠たくて仕方のないときに
子宮に何かを抱えているかのように
重く感じられる女の身体
そんなときに
寝て、目覚めたときの
みずみずしさ
まるで赤ん坊のように
世界と出会う
それが春だとなお
気持ちいい
風は湿度を孕み
やわらかい
花の香りが
ほのかに届く
身体はまだ
眠気を帯びていて、痛いのに
満たされている
満ち過ぎていて
苦しい
夜へと向かう都会の路地
ふと、空を見上げたら
黒い雲が流れていて
その合間からぽっかりと
オレンジ色の満月が
こんばんは
半熟たまごの黄身みたい
たべちゃいたいわ
あの月を
身体の不思議
どんなにすごい博士にだって
解明できない
あたしのからだ
あなたのからだ
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